設立趣意

京都老舗の会設立趣意書

山紫水明の自然に恵まれた京都は、西暦794年に平安京として王城の地と定められて以来、連綿と文化が育まれ、今日まで脈々と伝統を重んじる精神が培われてまいりました。そして、1200年余の歳月を経た現在も日本文化の中心としての魅力を発信し続けています。

しかし、京都の歴史は決して平坦なものではなく、むしろ、地震等の自然災害や戦乱、疫病等、様々な試練に直面し、それを克服し、発展していく苦難の連続でありました。歴史をひもとくと、数多くの困難に直面するたび、京都の復興と発展の原動力となってきたのは今日も活躍する数多くの老舗でした。

京都の老舗が日本はもとより世界で今なお輝き続けているのは、守るべきものは守りつつ、時代の変化に応じて新しいスタイルを創造し、提案するという経営哲学を有しているからにほかなりません。この老舗の経営哲学は、「知恵の経営」として家訓や社訓として京の老舗企業に代々伝えられています。この家訓や社訓は、老舗企業が最も重視する事業を継続し次世代に承継するための秘訣として大切に守られ実践されてきましたが今まで表に出ることは極めてまれでした。

現在、京都の企業を取り巻く経営環境は、東日本大震災という未曾有の災害の影響はもちろん、長引くデフレと急速に進んだ円高による不況や少子高齢化社会の進展による後継者難など、経営の妨げとなる数多くの要因に囲まれています。

私たちは、歴史上、様々な困難を克服してきた老舗の経営哲学を研究することが、好不況の波に左右されず事業継続に価値を置く京都ならではの企業モデルの創出につながるのではないかと考えました。

京都の産学公が連携して、京の老舗の「情報発信」、「相互交流」、「学術研究」を行い、老舗企業の事業継続の秘訣を普及させ、京都企業の事業活動を側面から支援することにより、次世代を担う若手経営者を育て、受け継ぐため、ここに「京都老舗の会」を設立します。

平成24年3月21日

呼びかけ人代表 京都府知事 山田 啓二
呼びかけ人 月桂冠(株) 大倉 治彦
亀屋良永 下邑 隆
(株)瓢亭 髙橋 英一
(株)土井志ば漬本舗 土井 健資
(株)川島織物セルコン 中西 正夫
(株)千總 西村 總左衛門
(株)松栄堂 畑 正高
(株)島津製作所 服部 重彦
(株)花やしき浮舟園 山本 哲治
(株)若林佛具製作所 若林 卯兵衛